オーブンを温めるのは面倒だけど、家で焼き芋が食べたい。そんなときに頼りになるのが、キッチンについている魚焼きグリルです。
さつまいもは栄養価が高く、ビタミンやミネラルを含んだ食材です。焼くと甘みが増し、ホクホクした食感も味わえます。
この記事では、さつまいもを魚焼きグリルで焼く方法を「丸ごとホイル焼き」「輪切りで時短」「仕上げの強火」の3通りで紹介します。あわせて、焼く前の下準備、うまく焼けなかったときの見直しポイント、グリルを使うときの注意点、焼き上がりのアレンジまでまとめました。初めてグリルで焼く方でも、この記事の手順どおりに進めれば大丈夫ですよ。
魚焼きグリルでさつまいもを焼くメリットとおいしくなる理由
魚焼きグリルは、さつまいもを焼くのに向いている調理器具です。
その理由を以下の3点からご紹介します。
温度調整で甘みを引き出すコツ
魚焼きグリルは、多くの機種で火力を調節できます。
さつまいもは、70℃前後の温度帯をゆっくり通るあいだに、デンプンが糖に変わって甘くなると言われています。弱火でじっくり焼くと、この温度帯を長く保ちやすく、ホクホクでねっとりとした食感が楽しめます。
火加減を調節できるので、炭火や直火のように焼き過ぎてしまう心配も少なめです。
また、焼き始めは弱火でじっくり、最後に火を強めるという焼き方もおすすめです。
このように魚焼きグリルでは、火加減しだいで、さつまいもの甘みを引き出す焼き加減に近づけられます。
上下加熱でムラなく焼ける理由
両面焼きタイプの魚焼きグリルはヒーターやバーナーが上下にあるため、さつまいもに熱が均一にあたりやすいです。
一部だけが焼け過ぎたり、生焼けになったりしにくいのが利点です。
片面焼きタイプの場合は、上からしか熱が当たらないので、途中で裏返したり転がしたりしながら焼けば、すべての面を焼くことができます。
これにより、さつまいもの形が多少不揃いでも、美味しく焼き上げやすくなります。
焼き色も全体的に綺麗に仕上がります。
自宅のグリルが両面焼きか片面焼きか分からないときは、取扱説明書を見るか、グリルの中の上下に熱源があるかを確かめてみてください。
グリルならではの香ばしさを出すコツ
魚焼きグリルは熱源が近いため、さつまいもの表面を直接焼くことができます。
グリルならではの香ばしさを味わえるのが魅力です。
オーブンは庫内全体をじっくり温めて焼くので、グリルのような表面の香ばしさは出しづらいことがあります。
特にさつまいもは皮ごと焼くことが多いため、グリルでの香ばしい焼き上がりは見逃せないポイントといえるでしょう。

焼く前の下準備とさつまいもの選び方のポイント
魚焼きグリルでさつまいものおいしさを引き出すには、下準備が重要です。
具体的な方法を順番にご紹介します。
さつまいもの選び方
まずはさつまいもの選び方からです。
丸ごと焼くなら、太さがそろっていて形の整ったものを選びましょう。
細長いさつまいもは、細い部分だけ先に焼け過ぎてしまう恐れがあります。
表面にハリがあり、持ったときにずっしりと重みを感じるものがおすすめです。
傷や黒ずみ、やわらかくなっている部分があるものは避けた方が賢明でしょう。芽が出ているさつまいもを使うときは、芽とそのまわりを取り除いてから焼きます。芽が出たときの扱いは、さつまいもに芽が出たときの記事で詳しく書いています。
ねっとりした焼き芋が好きなら紅はるかやシルクスイート、ホクホクが好きなら紅あずまなど、品種で食感が変わります。品種ごとの食感の違いは、さつまいもをホクホクにする焼き方とおすすめ品種も参考にしてください。
皮をむく or むかない
さつまいもの皮は、むかずにそのまま焼いて問題ありません。
皮ごと焼いた方が手間が省けて、香ばしさも楽しめます。
皮が苦手な方や、小さな子どもが食べる場合は、焼き上がってから皮をむくと簡単です。焼く前に皮をむくと、表面が乾いて硬くなりやすいので、グリルで焼くなら皮つきがおすすめです。
焼き上がったさつまいもは皮ごと食べても構いませんし、食べる直前に皮をむいても大丈夫です。
形を整える
さつまいもの形を整えることも大切なポイントです。
形が不揃いだと、焼き上がりに大きな差が出てしまいます。
そこで、両端の細い部分を切り落としておくのがおすすめです。
また、太いさつまいもや長いさつまいもは、半分に切るか、輪切りにしても良いでしょう。グリルの庫内に入りきらない長さのものも、切ってから焼きます。
こうすれば焼き加減がよりムラなく仕上がります。
グリルを使う前に確認したいこと
魚焼きグリルは、機種によって使い方の決まりが違います。焼く前に、次の点を取扱説明書で確認しておくと安心です。
- 水を入れるタイプか、水なしで使うタイプか
- アルミホイルで包んだ食材を焼いてよいか
- グリル皿やホイルを敷いて使ってよいか
- 長い時間、弱火で使うときの注意があるか
機種によっては、ホイルの使い方や長時間の使用に注意が書かれていることがあります。グリルを使っているあいだは、その場を離れないようにしましょう。
魚焼きグリルでさつまいもの焼き方
下準備ができたら、本番の焼き方に移りましょう。
基本は簡単ですが、コツを押さえることで焼き上がりが格段に違ってきます。焼き時間は、さつまいもの太さやグリルの火力で変わるので、ここで紹介する時間は目安として使ってください。
ホイル焼きでしっとり甘く仕上げる基本手順
魚焼きグリルでさつまいもを丸ごと焼くときは、アルミホイルで包むのがポイントです。
ホイルが中の水分を閉じ込め、しっとり甘く仕上がります。
手順はシンプルですが、火加減と時間の調整が美味しさの決め手です。
手順:
- さつまいもをよく洗い、水気をしっかり拭き取る。
- 1本ずつアルミホイルで包み、空気が入らないよう密閉する。
- 魚焼きグリルの網にのせ、弱火で約30分焼く。片面焼きの場合は途中で裏返す。
- 竹串を刺してスッと通れば焼き上がり。硬ければ5分ずつ追加する。
- 火を止め、そのまま10分ほど置いて余熱で甘みを引き出す。
- 食べる直前にホイルを外し、皮ごとまたは皮をむいていただく。
弱火でじっくり時間をかけて焼くことで、さつまいも内部のデンプンが糖に変わり、自然な甘さが引き出されます。
特に紅はるかやシルクスイートのようなねっとり系の品種は、この方法で甘さを感じやすいです。
💡ポイント
- 太さが4〜5cmを超える太いさつまいもは、時間がかかりやすいので、竹串で確かめながら焼き時間をのばす。
- ホイルを取るときは蒸気が出るので、やけどに気をつける。
輪切りにして時短!魚焼きグリルで手軽に焼く方法
時間をかけずにさつまいもを焼きたいときは、「輪切り焼き」がおすすめです。
火の通りが早く、外はカリッと中はホクホクに仕上がる時短テクニックです。
特に忙しい朝やお弁当の一品にもぴったりです。
手順:
- さつまいもをよく洗い、5〜7mmの厚さに輪切りにする。
- グリル皿にアルミホイルを敷き、軽く油を塗る。
- 輪切りのさつまいもを並べ、焦げないよう間隔をあける。
- 中火で約20分焼く。
- 裏返してさらに10分焼き、両面にこんがり焼き色がついたら完成。
輪切りにすることで火が通りやすく、全体が均一に加熱されます。
また、切り口から水分が抜けることで、香ばしさと甘みがより際立ちます。
お好みでバターや塩を加えると、簡単ながら満足感のある一品になります。
💡ポイント
- 厚さをそろえると、焼きムラが出にくい。
- グリルの火力が強い機種では、焦げやすいので、10分を過ぎたら様子を見る。
- 竹串がすっと通れば焼き上がり。焼き色だけで判断しない。
香ばしさアップ!仕上げの強火焼きテクニック
焼き上がったさつまいもをさらに香ばしくしたい方は、仕上げに「強火焼き」をプラスしましょう。
アルミホイルを外して最後の数分だけ強火で焼くことで、皮がパリッとし、香ばしさと甘みが一層引き立ちます。
手順:
- 通常の手順でさつまいもを焼き上げる。
- アルミホイルを外し、グリルの火力を強火に設定。
- 約5分間、表面にこんがり焼き色がつくまで焼く。
- 焦げすぎないよう注意しながら、好みの焼き加減で仕上げる。
このひと手間で、外はパリッと、中はしっとり甘い焼き芋に仕上がります。
特に皮ごと食べる場合は、この工程を加えることで風味と食感がぐっと良くなります。
💡 ポイント:
- 強火は焦げやすいので、グリルの前から離れない。
- 皮に少し焼き色がついたくらいで止めると、苦みが出にくい。
うまく焼けなかったときの見直しポイント
焼き上がりがイメージと違ったときは、次の表で原因を探してみてください。
| こうなった | 考えられる原因 | 次に試すこと |
|---|---|---|
| 中が硬い・生っぽい | 太さに対して焼き時間が短い | 竹串がすっと通るまで5分ずつ追加する |
| 外が焦げて中が硬い | 火が強すぎる | 弱火にしてホイルで包み、時間をかけて焼く |
| 甘みが少ない | 強い火で短時間に焼いた | 弱火でじっくり焼き、焼いたあと余熱で置く |
| パサパサする | ホイルなしで長く焼いた | 丸ごと焼くときはホイルで包む |
それでも甘くならないときは、品種や、収穫してからの時間が関係していることもあります。焼き方だけで決めつけず、次は別の品種で試してみるのもひとつの方法です。

魚焼きグリル焼き芋のおすすめアレンジレシピ
魚焼きグリルで焼いたさつまいもは、そのままでも美味しいですが、アレンジすればさらにおいしさが広がります。
いくつかおすすめの味付けをご紹介しましょう。
塩や香辛料をまぶす
焼き上がったさつまいもに、ひとつまみの塩や香辛料をまぶすだけで、味の印象がぐっと引き締まります。
甘みとのコントラストが生まれ、ひと味ちがう味わいに変化します。
おすすめのアレンジ例:
- 粗びき黒こしょう:甘さを引き立てつつ、ピリッと大人の風味に。
- パプリカパウダー:彩りもよく、ほんのりスモーキーな香りがプラス。
- チリパウダー:甘辛バランスが楽しく、おつまみにもおすすめ。
- ガーリックパウダー:塩気と香ばしさが増し、食欲をそそる一品に。
- ドライハーブ(バジル・ローズマリー・タイムなど):香り高く上品な仕上がりに。
特に塩+バター+黒こしょうの組み合わせは定番です。
ホクホクのさつまいもに塩気と香ばしさが加わり、思わずもう一口食べたくなるおいしさになります。
💡ポイント
- 香辛料は、焼き上がってからかけると焦げずに香りが残る。
- 小さな子どもが食べる分は、辛い香辛料を使わずに取り分けておく。
バター or オリーブオイルをかける
焼き上がったさつまいもの上にバターを乗せると、さらにおいしさが増します。
バターは溶けたて熱々の方が風味が広がります。
バターが苦手な方は、オリーブオイルをかけるのがおすすめです。
オリーブオイルの風味がさつまいもの旨味を引き立たせてくれます。どちらもかけすぎるとカロリーが高くなるので、少量から試してみてください。
蜂蜜や砂糖をかける
甘みをプラスしたい時は、蜂蜜や砂糖をかけるのがおすすめです。
蜂蜜の上品な甘さがさつまいもの味を引き立てます。
砂糖の場合は、焦げ付きに注意が必要です。
焼き上がったあとに軽くふりかけるのがベストでしょう。
なお、蜂蜜は1歳未満の赤ちゃんには与えないでください。家族で食べるときは、赤ちゃんの分を先に取り分けておくと安心です。
まとめ|魚焼きグリルで簡単&本格焼き芋を楽しもう
魚焼きグリルは、さつまいもを焼くのに向いている調理器具だと思います。
火加減を調節でき、熱のあたり方が均一になりやすく、香ばしさも楽しめるなど、おいしさを引き出しやすいのが魅力です。
丸ごとじっくり焼くならホイル焼き、急ぐなら輪切り、香ばしさがほしいなら最後に強火、と使い分けてみてください。焼き方次第で、ホクホクした食感やねっとりとした食感など、様々な焼き芋を作ることができます。
アレンジをすれば、さらにおいしさが広がります。
まずは、家にあるさつまいもの太さを見て、丸ごと焼くか輪切りにするかを決めるところから始めてみましょう。外で焼くときのコツが気になる方は、さつまいもをBBQで焼く時間とコツもあわせてどうぞ。ぜひ、魚焼きグリルでさつまいもを焼いて、その美味しさを堪能してみてください。
