さつまいもを手に取ったら、表面がボコボコしていた。食べても大丈夫なのか不安になりますよね。先に結論を書くと、見た目がでこぼこしているだけで、すぐ食べられなくなるわけではありません。ただし、でこぼこの原因は見た目だけでは決めにくく、切った中身・におい・かたさも合わせて確認する必要があります。
この記事では、ボコボコになる主な原因、食べてよいか判断する3つのチェック、食べないほうがいいサイン、買うときの選び方を整理します。
この記事でわかること
- さつまいもの表面がボコボコになる、主な原因
- 食べてよいかを判断する3つのチェック(中身の色・におい・かたさ)
- 食べないほうがいいサイン
- 買うときに避けたいさつまいもの特徴
ボコボコになる、主な原因
さつまいもの外観や形が悪くなる原因について、農林水産省の研究データベースに載っている茨城県病害虫研究会報の資料(2001年)では、生理障害、土壌病害、土壌の害虫、土壌線虫、ウイルスなどが挙げられています。同じ資料では、生理障害はその年の天気などに左右されると説明されています。
代表的なものは次の通りです。
- 線虫(ネコブセンチュウなど):土の中の小さな虫で、さつまいもの根に寄生します。サツマイモの主要な害虫として、資料に名前が出てきます
- 害虫の食害(ハリガネムシなど):いもの表面に食べた跡(食害痕)が残ります。資料では、食害痕の数で被害の程度を分けています
- 病気:土の中の病原菌などで、表面に傷やへこみができることがあります
- 気象や土の条件:雨や乾燥、土のかたさなどで、形がゆがむことがあります
ただし、「このボコボコはこの原因」と見た目だけで決めるのは難しいです。原因がはっきりしないときは、次の3つのチェックで判断してください。
関連サイト👉茨城県病害虫研究会報(2001年):サツマイモのネコブセンチュウ・ハリガネムシの防除(農林水産研究データベース・PDF)
食べてよいか判断する3つのチェック
チェック1:切った中身の色
- 問題が少ない:明るい黄色やクリーム色で、全体がほぼ均一
- 注意:黒や茶色が広い範囲にある/黒い筋が深く入っている/ボソボソ・スカスカしている
断面が白っぽくスカスカのときは、さつまいもの中が白い・スカスカは食べられる?で見分け方を紹介しています。
チェック2:におい
- 問題が少ない:甘い香り、または土のにおい
- 食べない:酸っぱい、カビ臭い、アルコールのようなにおい、薬品のようなにおい
チェック3:かたさ
- 問題が少ない:しっかりかたい
- 食べない:ぶよぶよに柔らかい、水がにじむ、乾ききってカチカチ
この3つのうち、1つでも「食べない」に当てはまれば、食べずに処分してください。迷ったときも同じです。
ボコボコの見た目別|考え方の目安
見た目ごとの考え方の目安です。原因を断定するものではなく、最終的には上の3つのチェックで決めてください。
| 見た目 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 全体がゴツゴツ・ゆがんでいる(色はきれい) | 天気や土の条件による形のゆがみのこともある | 3つのチェックで問題なければ、食べて構いません |
| 一部に盛り上がったコブ状 | 線虫などの影響が考えられる | その部分を厚めにむいて、中身を確認 |
| 小さな穴・食べたあとのような跡が複数 | 害虫の食害痕の可能性 | 穴の深さを確認。深い、または黒く変色していれば、その部分は取り除く |
| へこみ・かさぶたのような部分、周りが黒い | 病気や傷の可能性 | 小さければ取り除く。広い範囲、または中まで変色していれば食べない |
表面の一部だけに症状があり、中身・におい・かたさに問題がなければ、その部分を厚めにむいて、残りを食べる方法が一般的です。ただし、強い苦みや薬品のようなにおいがあるときは、虫や病気の害を受けたサインのことがあります。その場合は、水にさらしても安全にはなりません(さつまいもが変な味・苦いときの判断)。
食べる前の下ごしらえ
- よく洗う:土や汚れが入り込みやすいため、ブラシなどで洗います
- ボコボコの部分は、厚めにむく:皮ごと食べるときも、傷みや食害の部分は取り除きます
- 切ったあとの断面を見る:黒い筋や変色が中まで続いていないか確認します
- 切ったらすぐ水にさらす(短時間):農畜産業振興機構の資料では、切ったら水につけてアクを抜くとされています。詳しくはさつまいものアク抜きを忘れたときへ
ボコボコの部分の、むき方
表面のボコボコが気になるときは、次の手順で下処理をします。
- たわしやブラシで洗う:くぼみに土が残りやすいので、水を流しながらこすります
- ボコボコやへこみの部分を、包丁やピーラーで厚めにむく:皮ごと食べる料理でも、この部分は取り除きます
- 切って断面を見る:黒や茶色の筋が深く入っていないか確認します
- においをかぐ:酸っぱいにおいや薬品のようなにおいがしないか確認します
むいたあとの形がかなり変わる場合は、ポタージュやスイートポテトなど、つぶして使う料理に回すと、見た目を気にしなくて済みます。
保存中にしわしわ・へこんだときは
買ったときは普通だったのに、保存中にしわしわになったり、へこんだりすることもあります。この場合も、見た目だけで決めず、切った中身・におい・かたさで判断します。
| 見た目 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 全体にしわしわで、軽い | 水分が抜けて乾燥している | 中身が変わらなければ、加熱して食べられる。早めに使い切る |
| 一部がへこんで、柔らかい | 傷みが始まっている可能性 | 柔らかい部分は広めに切り取る。広い範囲なら食べない |
| ぶよぶよ・汁が出ている | 腐敗が進んでいる | 食べずに処分する |
| 白や緑のカビがある | カビが生えている | 食べずに処分する(緑色・カビの見分け方) |
乾燥を防ぐには、農畜産業振興機構が案内している通り、新聞紙などで包んで保存します。ポリ袋に入れたままにすると、湿気がこもってカビや腐敗の原因になります。
買うときに避けたい、さつまいもの特徴
農畜産業振興機構は、さつまいもの選び方として、皮につやがあり、表面がなめらかで、太くて紡錘形のものが良いとしています。そのうえで、次のものは避けるように案内しています。
- 極端に細いもの(繊維が多い)
- 黒い斑点や傷があるもの
- ひげ根が多いもの
ボコボコしていても味に大きな差が出ないことはありますが、できるだけ皮がなめらかなものを選ぶと、下処理の手間が少なくなります。通販で選ぶときは、紅はるかの通販・お取り寄せや、さつまいも1キロは何本?1本の重さ別の早見表と計算のしかたも参考にしてください。
関連サイト👉農畜産業振興機構:さつまいも(野菜情報)
保存のしかた
農畜産業振興機構によると、さつまいもの最適な貯蔵温度は12℃前後(±2℃)で、低温に弱いため冷蔵庫には入れず、新聞紙などで包んで常温で保存するのが基本です。ポリ袋に入れたままだとカビや腐敗の原因になります。横浜市衛生研究所の資料では、貯蔵に適した温度は13〜15℃(湿度85%程度)とされています。傷みやすい部分があるものは、早めに使い切りましょう。
よくある質問
ボコボコのさつまいもは、味が落ちる?
味が落ちるかどうかは、原因によります。ゆがんでいるだけの場合は、味に大きな差が出ないこともあります。一方で、害虫や病気の影響を受けている場合は、味や食感が悪くなることもあります。食べて強い苦みや、薬品のようなにおいを感じたら、食べるのをやめてください。
小さな穴がたくさんあいている。食べても大丈夫?
害虫が食べた跡の可能性があります。浅い穴で、周りに変色が少なければ、その部分を取り除いて食べることもできます。ただし、穴が深い場合や、中まで黒く変色している場合は、その部分を大きく切り取るか、食べないでください。
買ったお店に連絡したほうがいい?
通販で買ったものに、傷みや大きな不良があった場合は、到着後なるべく早く販売店に連絡してください。写真を撮っておくと、状況を伝えやすくなります。
子どもや高齢の家族に出しても大丈夫?
見た目や状態に少しでも不安がある場合は、無理に出さないのがおすすめです。中身・におい・かたさに問題がなく、傷んだ部分を取り除いたうえで、よく加熱して出してください。体調に心配があるときは、医療機関に相談してください。
まとめ:見た目だけで判断しない
- ボコボコの原因は、線虫・害虫・病気・天気や土の条件などがある
- 見た目だけで原因は決められないため、切った中身の色・におい・かたさで判断する
- どれか1つでも異常があれば、食べずに処分する
- 強い苦み・薬品のようなにおいは、食べない
- 買うときは、皮がなめらかで、つやのあるものを選ぶ
